はじめに:泡立て器もボウルも不要!袋シェイクで生クリームは作れる
「あ、ケーキに生クリーム添えたいな」「ココアの上にふわふわのクリームを乗せたいな」
ふと、そう思う瞬間ってありますよね。
でも、いざ作ろうと思うと、泡立て器やボウルを出すのがちょっと面倒だったり、後片付けを考えると億劫になったり…。お菓子作りって、なんだかハードルが高いイメージがありませんか?
もし、そんな悩みをまるっと解決してくれる、魔法みたいな方法があるとしたら…?
実は、泡立て器もボウルも使わずに、お家にある「袋」だけで、ふわっふわの美味しい生クリームが作れちゃうんです!
この方法は、
- 洗い物がほぼゼロで、後片付けがとっても楽ちん
- 思い立ったらすぐ作れる手軽さ
- 泡立て器やボウルを置く場所もいらない
など、いいこと尽くし。
この記事を読めば、お菓子作り初心者さんでも、誰でも失敗なく、まるでお店みたいな絶品生クリームが作れるようになりますよ。ぜひ、この感動の手軽さを体験してみてくださいね。
【そもそも比較】袋シェイク vs 泡立て器|どっちが便利?メリット・デメリット
「袋で本当に作れるの?」「泡立て器とどっちがいいの?」と気になりますよね。
それぞれの良いところ、ちょっと頑張りが必要なところを比べてみました。
袋で泡立てるメリット(手軽さ、洗い物ゼロ、楽しさ)
一番の魅力は、なんといってもその手軽さ。特別な道具はいらず、袋と生クリームさえあればOK。
使った袋はそのまま捨てられるので、面倒な洗い物から解放されるのは嬉しいポイントです。
シャカシャカ振る作業は、お子さんと一緒に楽しむのにもぴったりですよ。
袋で泡立てるデメリット(時間がかかる、大量には不向き)
泡立て器に比べると、自分の力で振るので少し時間がかかります。
また、一度にたくさんの量を作るのには向いていません。「ちょっとだけ使いたい」という時にぴったりの方法です。
結論:こんな人・こんな時には「袋シェイク」が断然おすすめ!
- 泡立て器を持っていない、出すのが面倒な方
- 洗い物をとにかく減らしたい方
- お子さんと一緒にお菓子作りを楽しみたい方
- パンケーキや飲み物に「少しだけ」添えたい時
こんなシーンでは、袋シェイクが心強い味方になってくれますよ。
【完全ガイド】失敗しない!袋シェイク生クリームの作り方
それでは、さっそく作り方を見ていきましょう。
とっても簡単なので、リラックスして挑戦してみてくださいね。
ステップ①:準備するものリスト|材料と道具はたったこれだけ
生クリームは「動物性・脂肪分40%以上」が成功の鍵
スーパーで「動物性」と書かれた、脂肪分が40%以上のものを選ぶと、濃厚で固まりやすく失敗しにくいのでおすすめです。
「種類別:クリーム」という表示を探してみてくださいね。
【100均でOK】ポリ袋の選び方|破れにくいサイズと厚みの目安
食品用のポリ袋(ポリエチレン製など)を使いましょう。振っている途中で破れてしまわないように、少し厚みのあるタイプ(0.02mm以上が目安)を選ぶと安心です。
100円ショップで手に入るもので十分ですよ。
砂糖の種類と量(グラニュー糖、粉糖それぞれの特徴)
お砂糖は、生クリームの量の10%くらいが目安です(生クリーム100mlなら砂糖10g)。
グラニュー糖でOKですが、粉糖(パウダーシュガー)を使うと、より溶けやすく滑らかな仕上がりになります。
ステップ②:徹底的に冷やす!成功率を上げる下準備
美味しさの秘訣は「冷やすこと」。生クリームは、温度が低いと脂肪分が固まりやすくなります。
- 生クリーム
- 使うポリ袋
- 砂糖を入れるスプーンこれらを、作業の前に冷蔵庫でしっかり冷やしておきましょう。これだけで、泡立つスピードがぐっと変わってきますよ。
ステップ③:袋に入れてシェイク!振り方のコツと時間の目安
- 冷やしたポリ袋に、冷たい生クリームと砂糖を入れます。
- 袋の中に空気をたっぷり含ませるようにして、口をしっかりと閉じます。(輪ゴムで縛るか、ねじって手でしっかり持つ)
- あとは、両手で袋をしっかり持って、リズミカルに上下にシェイク!
- だいたい5分~10分くらいが目安です。音楽を聴きながらだと、あっという間ですよ♪
ステップ④:泡立ち加減の見極め方|6分立て~9分立ての変化を写真で解説
振りながら、時々袋の上から触って固さをチェックするのがコツ。「まだかな?」と袋を開けて確認しなくても大丈夫です。
- 6分立て(とろーり)袋を傾けると、とろっと流れるくらい。コーヒーやココアに浮かべるのにぴったり。
- 8分立て(ふんわりツノ)袋の上から触ると、ふんわりとした感触。ツノが立つけど、先が優しくおじぎするくらいの柔らかさ。ケーキのデコレーションやフルーツサンドにおすすめ。
- 9分立て(しっかり)しっかりとした固さで、形が崩れません。絞り出してデコレーションするのに最適。
ステップ⑤:完成!袋の角を切れば即席しぼり袋に
お好みの固さになったら、完成!袋の角をハサミで小さくカットすれば、そのまま即席のしぼり袋として使えます。洗い物が出ないって、最高ですよね。
「固まらない!」を防ぐ3つのコツと振りすぎた時の対処法
「一生懸命振ってるのに、なかなか固まらない…」そんな時は、3つのポイントをチェックしてみてください。
原因①:温度が高い(作業中にぬるくなっていませんか?)
一番よくある原因が「温度」。手の熱でクリームがぬるくなってしまうことがあります。
そんな時は、氷水を入れたボウルに袋を浸しながら振ったり、一度冷蔵庫で冷やし直したりすると効果的です。
原因②:脂肪分が低い(生クリームのパッケージを確認!)
「植物性ホイップ」や脂肪分が低いタイプは、添加物の力で泡立つようにできているため、袋で振るだけでは固まりにくいことがあります。
パッケージの「種類別:クリーム」という表示をもう一度確認してみてくださいね。
原因③:振り方が足りない(空気を含ませるようにリズミカルに)
あと少しで固まる、ということも。諦めずに、袋の中にたっぷり空気を含ませるイメージで、リズミカルに振り続けてみましょう。
【もしも】振りすぎて分離したら?捨てずに絶品バターを作ろう!
もし振りすぎて、クリームがボソボソに分離してしまっても、がっかりしないで!
それは失敗ではなく、美味しい「手作りバター」ができるサインなんです。
水分(ホエーと言います)を捨てて、さらに振り続けると、固形のバターが出来上がります。
少しお塩を加えれば、パンに塗るのにぴったりのフレッシュバターに。嬉しいハプニングも楽しんでみてくださいね。
【応用編】味を変えて楽しむ!フレーバー生クリームの作り方
いつもの生クリームに少しプラスするだけで、色々な味が楽しめますよ。
アレンジが加わると、おやつの時間がもっと待ち遠しくなりますね。
ココア・抹茶パウダーで定番の味変
ココアパウダーや抹茶パウダーは、砂糖と一緒のタイミングで袋に入れましょう。
最初に粉類だけで袋を軽く振って混ぜ合わせておくと、ダマになりにくく、とてもキレイな色のクリームに仕上がります。
まずは小さじ1杯から試して、お好みで濃さを調整するのがおすすめです。
インスタントコーヒーでほろ苦い大人の味に
インスタントコーヒーを小さじ1杯ほどのお湯で濃いめに溶かし、しっかり冷ましてから生クリームに加えます。
熱い液体を加えると、せっかくのクリームの脂肪分が溶けてしまい、固まらなくなる原因になるので、必ず冷ましてくださいね。
ほろ苦い大人の味は、ティラミス風デザートなどにもぴったりです。
ジャムやスパイスで、もっと自由にアレンジ
- お家のジャムでフルーティークリームいちごジャムやマーマレード、ブルーベリージャムなどを少し加えるだけで、優しい色合いのフルーティークリームに。ジャムを入れすぎるとクリームがゆるくなってしまうので、まずは大さじ1杯程度から試してみてください。果肉がゴロゴロ入っているタイプも美味しいですよ。
- スパイスをひと振りで本格的な香りシナモンパウダーをほんの少し加えれば、アップルパイやフレンチトーストにぴったりのクリームに。バニラエッセンスを数滴加えれば、一気に王道のケーキ屋さんの味に早変わり。いつものおやつが、香りでぐっと本格的になります。
作った生クリームで!簡単アレンジレシピ4選
せっかく作った生クリーム、色々なものと合わせてみましょう!
「こんな使い方もあったんだ!」という発見が、きっとありますよ。
①のせるだけ!いつものおやつを「お店の味」に格上げ
一番簡単なのが、この「のせるだけ」アレンジ。
焼きたてのパンケーキやワッフルはもちろん、温かいブラウニーやガトーショコラに添えれば、熱でクリームがとろりと溶けて絶品です。
市販のプリンやロールケーキに少し加えるだけでも、ぐっと贅沢なデザートに。
パフェグラスにフルーツやグラノーラと交互に重ねれば、おうちで簡単パフェが楽しめますよ。
②混ぜるだけ!ふわとろ即席ティラミス風デザート
クリームチーズや水切りヨーグルトと、泡立てた生クリームを優しく混ぜ合わせます。
濃いめのコーヒーに浸したビスケットやカステラを器に敷き、その上にクリームを重ねる作業を繰り返します。
最後にココアパウダーを茶こしで振りかかれば、見た目も本格的な一品に。
一晩寝かせると、味が馴染んでさらに美味しくなります。袋で作ったコーヒークリームを使えば、さらに本格的な味わいに。
③はさむだけ!憧れの「萌え断」フルーツサンド
お好みのフルーツと一緒に食パンにはさめば、切った時の断面が美しい、いわゆる「萌え断」フルーツサンドに。
パンがクリームの水分でべちゃっとしないように、パンの内側に薄くバターやマーガリンを塗っておくのがプロの隠し技。
フルーツは、断面が美しく見えるように配置を想像しながら並べるのが成功のコツです。
いちご、キウイ、みかんなど、色鮮やかなフルーツを使うと、切った時の感動もひとしおですよ。
④詰める&包む!和洋スイーツにも大変身
少し手間をかければ、さらにアレンジの幅が広がります。
手作りのクレープや、市販のどら焼きの皮であんこと一緒に包めば、簡単なのに本格的な和洋折衷スイーツに。
スーパーでシュークリームの皮だけ買ってきて、中にたっぷり詰めるのもおすすめです。
お子さんと一緒に、クリームを詰める作業を楽しむのも良いですね。
作った生クリームの正しい保存方法と日持ちの目安
美味しく安全に食べるために、保存方法もチェックしておきましょう。
手作りならではのデリケートさを理解して、上手に付き合っていくのがポイントですよ。
保存容器の選び方(におい移りを防ぐ清潔な密閉容器がベスト)
もしクリームが余ったら、ふわふわの泡を潰さないように、そっとスプーンですくって清潔で乾燥したフタ付きの密閉容器に移して保存しましょう。
ガラス製の瓶やホーロー容器、プラスチック製のタッパーなどがおすすめです。
なぜ密閉容器が良いかというと、
- 乾燥を防ぐため:冷蔵庫の中は意外と乾燥しています。フタがないと表面が乾いて食感が悪くなってしまいます。
- におい移りを防ぐため:乳製品は他の食品のにおいを吸着しやすい性質があります。袋のままだと、キムチやニンニクなどの強いにおいが移ってしまうことも。
- 衛生的に保つため:空気中の雑菌からクリームを守ってくれます。
せっかくの美味しいクリームを守るために、ひと手間かけてあげましょう。
冷蔵保存でいつまで?(当日~翌日中を目安に使い切りましょう)
手作りの生クリームは、保存料などを一切使っていない、とてもデリケートな食べ物です。
たくさんの空気を含んでいるため、時間が経つと少しずつ泡が消えて、ゆるくなってしまいます。
美味しく安全に食べられるのは、作った当日か、遅くとも翌日中を目安にしてください。
時間が経つにつれて風味も落ちてしまうので、できるだけ早く食べ切るのが一番です。
もし、少し酸っぱいようなにおいがしたり、水分が分離してしまったりした場合は、残念ですが食べるのはやめておきましょう。
冷凍保存はできる?|解凍時の注意点とおすすめの活用法
「もう少し長く保存したいな」という時は、冷凍保存が便利です。
ただし、冷蔵と同じ状態には戻らないので、上手に活用するのがコツですよ。
【冷凍方法のアイデア】
- 小分けラップ法:使いやすい量(大さじ1杯くらい)をラップに包んで、茶巾のようにきゅっと絞ってから凍らせます。
- 絞り出し冷凍法:クッキングシートを敷いたバットの上に、袋の角を切って小さなバラのように絞り出します。そのまま凍らせて、固まったらジッパー付きの保存袋などにまとめて入れておくと、見た目も可愛く、使いたい分だけ取り出せて便利です。
- 製氷皿法:製氷皿に入れて凍らせるのも簡単でおすすめです。
【上手な活用法】
冷凍した生クリームは、解凍すると水分と脂肪分が少し分離してしまい、なめらかな食感が失われがちです。
ケーキのデコレーションなどには向きませんが、温かいものに「のせる・溶かす」使い方なら、全く問題なく美味しくいただけます。
- ホットドリンクにポン!:コーヒーやココア、ホットミルクに凍ったまま浮かべれば、ゆっくり溶けてクリーミーなドリンクに。
- 朝食のオートミールやスープに:温かいオートミールや、かぼちゃのポタージュなどに加えると、コクが出てリッチな味わいになります。
- おやつのトッピングに:温かいアップルパイやブラウニーの上にのせれば、ひんやりとしたクリームがとろけて絶品です。
冷凍なら2〜3週間ほど保存できます。少し余ってしまった時も、こうすれば無駄なく最後まで楽しめますね。
よくある質問(Q&A)
ここでは、みなさんが疑問に思いそうなことをまとめてみました。
Q. 植物性ホイップでも作れますか?
A. 残念ながら、植物性ホイップだと固まりにくいことが多いです。
これは、動物性の「乳脂肪」と植物性の「植物性油脂」の性質の違いによるもの。
乳脂肪は冷やすと固まり、振ることでその粒子が集まって空気を抱え込む性質があります。
この方法はその性質を利用しているので、成功率を考えると、やはり「動物性」の生クリームを選ぶのがおすすめです。
Q. 砂糖を入れるベストなタイミングはいつですか?
A. 生クリームと一緒に、一番最初に入れてしまって大丈夫ですよ。泡立て器を使う場合は、泡立ちを安定させるために数回に分けて加えるのがセオリーですが、袋で振る場合は最初から入れても問題なく固まります。
むしろ、最初にしっかり混ぜておくことで、味が均一になります。
Q. 作業の途中でクリームがぬるくなってしまったら?
A. 無理に続けず、一度冷蔵庫に入れて10分ほど冷やし直しましょう。
「なんだか固まる気配がないな」と感じたら、それはクリームがぬるくなっているサインかもしれません。
急いでいる時は、氷水を入れたボウルに袋を当てながら振るのが効果的です。
冷やすことでクリームはちゃんと応えてくれるので、諦めないでくださいね。
Q. 甘さ控えめにしたい。砂糖なしでも固まりますか?
A. はい、固まります!砂糖は主に甘さを加えるためのものなので、なくても泡立てること自体は可能です。
お料理に使う場合、例えばパスタソースやシチューのコク出しに少し加えたい時など、甘くないクリームが欲しい時にぜひ試してみてください。
素材の味を活かした、すっきりとした味わいになりますよ。
Q. 瓶やペットボトルで作る方法との違いは何ですか?
A. 瓶やペットボトルでも同じ原理で作ることはできます。
ただ、瓶は中身の状態が外から見やすいですが、重くて振るのが少し大変かもしれません。袋で作る方法の一番の魅力は、①中身の固さを手で触って確認しやすいこと、②そのまま角を切って絞り袋として使えること、③使い終わったら捨てるだけで片付けが終わること。
この手軽さが、袋シェイクならではの良さですね。
Q. ジッパー付きの保存袋でもいいですか?
A. もちろんOKです!ジッパー付きの袋は口がしっかり閉まるので、振っている途中で中身が漏れてしまう心配が少なく、むしろ安心かもしれません。
ただし、使う前は清潔であることを確認し、繰り返し使っている袋は避けた方が衛生的です。
角を切って絞り袋として使う時も、ジッパー部分が邪魔にならないように気をつけてくださいね。
まとめ
泡立て器がなくても、面倒な洗い物がなくても、お家にあるポリ袋さえあれば、いつでも手軽にふわふわの美味しい生クリームが作れる。
この「袋シェイク」は、忙しい毎日の中に、ちょっとした幸せと「できた!」という喜びをくれる、魔法のようなテクニックです。
お菓子作りは難しくて大変、と思っていた方も、この方法なら「また作ってみたい」と思っていただけるはず。
まずはいつものコーヒーに浮かべてみたり、週末のパンケーキに添えてみたり。
この記事でご紹介したフレーバー作りやアレンジレシピにも、ぜひ挑戦してみてくださいね。
あなたのいつものおやつの時間が、もっと豊かで、もっと笑顔あふれるものになりますように。
この手軽で楽しい「袋シェイク」を、ぜひ今日から試してみてくださいね。